1皿目!「自家製サルシッチャ イタリアの生ソーセージ」

ソーセージ サルシッチャ 保存食
自家製ソーセージ(サルシッチャ)(約12〜13本分)

  • 豚ひき肉(超粗挽き)

    1000g
  • 背脂(1cm角)

    100g


  • 19g
  • あらびきブラックペッパー

    7.5g
  • フェンネルシード(包丁で軽く砕く)

    3.5g
  • フェンネルパウダー

    1g
  • 乾燥バジル

    1g
  • オレガノ

    1.5g
  • 白ワイン

    50g
  • コーンスターチ

    10g
  • クラッシュドアイス

    80g
  • 豚腸

    3.5m

サルシッチャとはイタリアの伝統的な生ソーセージのこと。
僕はソーセージが好きでよく食べるのですが、「理想のソーセージ」を見つけるのってなかなか難しいですよね。
市販のものは滑らかでクセがなく食べやすいものが多い反面、肉を食べているという実感に少し乏しい。
本格的なものを求めると値が張るし、近所で気軽に手に入るわけでもない。
特に今回作るサルシッチャは生ソーセージなので更に手に入りにくいです。
ならば自分で作ってしまおうと。
試作を繰り返す中で、理想のスパイスの組み合わせや、作り方によって食感にどう影響があるのかがわかってきました。
そこから試行錯誤を重ねて、ようやく納得のいく一本にたどり着きました。

このレシピのこだわり

このサルシッチャのこだわりは食感です。
サルシッチャはスモークをしないため、燻製ソーセージのようなパリッとした皮の食感と燻製香はありません。
その代わりに、超粗挽き肉の塊感と背脂の噛みごたえ、フェンネルなどのスパイスの香りが売りです。
噛むたびに肉汁とスパイスの香りがじゅわっと広がる、そういう一本を目指しました。

作り方のポイント

ソーセージ作りで最も重要なのが温度管理です。
塩を加えて練ることで、肉の中の「ミオシン」というタンパク質が溶け出します。
このミオシンが肉同士を結着させる糊の役割を果たし、加熱されたときに肉汁や脂を包み込みながら凝固します。
これがプリッとした食感とジューシーさの正体です。

しかし、練る段階で温度が上がってしまうと、先に溶け出した脂がミオシンをコーティングして結着の障壁になってしまいます。
こうなると焼いた時にボソボソした食感になってしまいます。これをファットアウトといいます。

さらに、ミオシンが溶け出すには、塩だけでなく水分が必要です。
クラッシュドアイスを混ぜ込むことで、溶けながら必要な水分を補い、なおかつタネを冷たく保ちます。

ファットアウトを防ぐために使用する肉と背脂、白ワインは直前まで冷蔵し、しっかり氷で冷やしながら作りましょう。
キッチンにエアコンがあれば冷房を。

例えるならジントニックをつくるときにトニックウォーターはよく冷えているか。またはマティーニをつくるときにジンとベルモットはしっかり冷えているか。と同じくらい重要です。
生ぬるい材料では完璧なドリンクもソーセージもつくるのは不可能です。腕前でどうこうなる問題ではありません。

仕込み

①背脂を賽の目に切る


背脂は0.5cm角の賽の目に切ります。
ボウルの下に氷水を張った別のボウルを重ねる「氷煎(ひせん)」をしながら作業します。
脂は温まるとすぐ溶け始めるので、切っている間も冷たく保つことが大切です。
この背脂の塊が、コリコリした歯応えとジューシーな脂になります。

②タネを練る

肉と背脂、塩、スパイス類、白ワイン、コーンスターチ、クラッシュドアイスをボウルに合わせてヘラで練ります。
白ワインは必ず冷やしたものを使ってください。
手でこねるのも体温で温めてしまうのでやめましょう。
お湯で洗ったばかりのシェーカーに材料を注いでしまうようなものです。
引き続き氷煎でボウルを冷やしながら、クラッシュドアイスをタネに直接混ぜ込むことで内側からも冷やします。
この外と内のダブル冷却で10°C以下をキープしながら、粘りが出るまでしっかり練り込みます。
クラッシュドアイスは溶けて混ざっていきますが、この時点では多少残っていても大丈夫です。
練り終えたらいったん冷蔵庫へ。

③豚腸を洗う

塩漬けされている豚腸を水でよくほぐしながら洗います。
内側までしっかり水を通して塩気を抜きます。
このときに水中でぐるぐる動かすと絡まって収集がつかなくなってしまうので気をつけましょう。

④絞り袋に豚腸を手繰り寄せる

洗った豚腸のはしを絞り袋の口金に被せて手繰り寄せてセットします。

⑤腸詰め・成形


タネを絞り袋に入れ、豚腸へ詰めていきます。
1本80gずつ詰めて、両端に少しゆとりを持たせてハサミで切り、両端を3回転以上ねじって身が出ないようにしっかり閉じます。
この時、タネも詰めた後のソーセージも必ず氷に当てて冷やしてください。
切らずにねじって数珠つなぎにしていくやり方も何度か試しましたが、燻製にしないので固まらず、切った時に身が出てきたりして上手くいきません。
詰め終わったら冷蔵庫で一晩寝かせます。
すぐに食べても美味しいですが、寝かせた方が味と水分が全体によく馴染みます。
しばらく保管するときは寝かせてから冷凍します。

調理

①ボイル

絶対に沸騰させないことが大切です。
強火で温度が上がりすぎると皮の内側で蒸気が発生して破裂し、肉汁が一気に流れ出てしまいます。
小さな泡がふわふわと上がる程度の弱火を保ちながら、冷凍からなら約15分。冷蔵なら約10分。
この温度を守ることで皮を破らず、肉汁を閉じ込めたまま均一に火が通ります。

②フライパンで焼き色をつけて完成

ソーセージ サルシッチャ

ボイルが終わったらフライパンへ。
こちらも強火だと皮が破れるので、やや弱火で。
両面に焼き色をつければ完成です。
ザワークラウト、マスタードとともに盛りつけて、上からオリーブオイルと黒胡椒をかけてあります。
皮の香ばしさと、中からじゅわっと出てくる肉汁のギャップがたまりません。

実食

超粗挽き肉と背脂のゴロッとした食感が肉々しく、満足の食べ応え。
フェンネルの香りが広がって長い余韻が楽しめます。

腸に詰めなくても使えるサルシッチャ

実は腸に詰めないタネのままでも、サルシッチャと呼ばれて料理に使われることがよくあります。
タネをそのままゴロッとほぐしながらフライパンで炒めてピザやパスタの具にすることが多いです。
サルシッチャはイタリア語で腸詰めを意味する言葉なので、腸に詰めていないのにサルシッチャというのもおかしな話ですが、実際のイタリア料理ではこういった使い方が広く定着しています。
とにかく美味しいのでぜひ試してみてください。
このほぐしたサルシッチャを具にしてプーリア風のブロッコリーソースのパスタなどに合わせると、これがまた最高です。
腸詰めする手間はメチャメチャ大変ですが、タネさえ仕込んでしまえばあとは自由。
冷凍庫にストックしておくと、何かと重宝する一品です。

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