レモンのソルベをスパークリングワインで割る。
絶対美味しい組み合わせ。
名前はスグロッピーノ。イタリア・ヴェネト生まれの爽やかドリンクです。
スグロッピーノとは
スグロッピーノ・アル・リモーネ
- レモンソルベ90g
- スパークリングワイン50ml
- ウォッカ10ml
作り方
冷凍庫で冷やしたウォッカ、半量のスパークリングワイン、ソルベを入れ、ブレンダーで撹拌する。
回しすぎるとソルベがダレてしまうので、パルスで小刻みに回し、最低限の回転で全体を混ぜるようにする。
残りのスパークリングワインを注いで、なるべく炭酸が残るように、こちらもパルスで数発だけブレンドする。
レシピにウォッカが使われているのは、アルコール度数を調整するためだと考えています。
アルコール度数が上がると凍りにくくなる凝固点降下が起きるので、硬すぎない滑らかな口当たりになるはずです。
「結び目をほどく」カクテル?
スグロッピーノという名前は、ヴェネツィア方言で「ほどく」「緩める」を意味する「sgropìn(ズグロピン)」に由来すると言われています。
何をほどくのかというと、食べ過ぎた胃の「結び目」です。
16世紀頃のヴェネツィアで、貴族たちがコース料理の合間や食後に、口直しと消化促進を兼ねて楽しんだのがはじまりと言われています。
ごちそう三昧で苦しくなった胃を、冷たいレモンの氷菓でほどいてリセットする。
こわばった胃の結び目を、そっとほぐしてやる、フレンチで言うグラニテのような一杯です。
ほかにも、ムラーノ島のガラス職人たちが炉の熱の中で、涼を取るために飲んでいた、なんて話もあります。
500年間忘れられていた
16世紀発祥と聞くと500年も続く伝統かと思いきや、実際は昔ながらのトラットリアのサービスなどで細々と残っている程度で、日常の一杯としてはほとんど飲まれていなかったようです。
イタリアの食メディア、ガンベロ・ロッソにいたっては「イタリアが忘れていたスグロッピーノ」とまで書いています。
ところがここ最近、ニューヨーク・タイムズがスグロッピーノを「元祖・大人のスラッシー」として紹介し、アメリカでブームに。
その波はロンドンにも渡り、多くのお店のメニューに載りはじめているそうです。
なお、昔からウォッカが入っていたわけではなく、古い形はレモンの氷菓に少量の酒を合わせた、もっと素朴な飲み物だったようです。
プロセッコとウォッカを合わせる現在の形は、現代になってから定着したスタイルと言われています。
どのアイスでつくるのが正解か
手始めにどこでも手に入るサクレのような粗削りのかき氷系で試したら、氷の部分がただの水に溶けるだけで、レモン風味もややチープ。
薄まったスパークリングワインにかき氷のシロップを足したような、べしゃっとした仕上がりになりました。
よくよく考えてみれば当たり前でした。
乳製品の入っていないしっかりとしたレモンソルベが美味しいです。
味わい
緩めのフローズンカクテルのようで、とても滑らかでやわらかい食感。
フローズンカクテルはクラッシュドアイスでつくりますが、こちらはソルベなので味が濃厚なまま。
しっかり目の甘みの後に、スパークリングワインの辛口なキレが追っかけてきて、甘ったるさを切ってくれます。
あまり時間をかけるとどんどん緩くなってしまうのと、爽やかで飲みやすいのもあって、すぐに酔っ払っちゃいそうな、危険なお酒。
非常に美味しく万人受けする味で、お出ししたお客様がたも皆さんいたく感激して絶賛してくれます。
レモンソルベとスパークリングワインなんて、これ以上無い組み合わせ。
こんなに合うのに、500年も忘れられていたなんて。
これから流行っちゃうかもしれません。



コメント